夏越の祓(なごしのはらえ)とは、半年の間に身に溜まった穢れ(けがれ)を落とし、残り半年の息災を祈願する神事です。神道では、罪や穢れを祓い(はらい)清めるといいます。日本はよく町にごみが落ちていないといいますが、日本人のきれい好きはここから来るのかもしれませんね。祓えとは、神道の宗教行為で罪や穢れ(けがれ)、災厄などの不浄を心身から取り除くための神事・呪術をいうそうです。12月末に行うものを「年越の祓(年越大祓)」といい、1年の罪や穢れを祓ってから、神様にお祈りします。それが初詣です。1年の折り返しにあたる時期に行われるのが「夏越の祓(なごしのはらえ)」です。夏越の大祓ともいいます。1年の折り返しにあたる時期といえば6月末じゃないかといわれそうですね。確かに、夏越の祓えは全国的には6月の終わりに行われることが多いのです。でも、7月に行われるところもあるそうです。これは、旧暦の6月がちょうど7月にあたるからだそうです。というわけで、伊奈波神社の夏越の祓は、7月に行われます。伊奈波神社のホームページではみそぎ神事と書かれています。

さて、この夏越の祓(みそぎ神事)で何をするかと言うと、茅の輪(ちのわ)をくぐり、形代(かたしろ)を用いて半年間の罪・穢れを祓います。
茅の輪とは、茅(ちがや)というイネ科の多年草や他の植物を用いて作られる大きな輪のことです。この茅(ちがや)ですが、繁殖力が旺盛で雑草としてはやっかいなものみたいです。岐阜駅の周辺でも見かけるほどありふれた植物で日本中に生育しているそうです。その葉は細長く、ツンと立っています。この茅(ちがや)の葉で作られた大きな輪が茅の輪です。この輪を3回八の字にくぐって罪や穢れを祓います。

形代とは人の形をした白い紙で、自身や家族の名前と年齢を書いてお賽銭箱へ入れます。車の形の形代もあるので、交通安全も合わせて祈願しましょう。茅の輪守と形代は参集殿と授与所でを授与していただけるので、クーラーのかかっている参集殿でゆっくりと記入してください。形代は無料でいただけますが、茅の輪守は100円です。


今年のみそぎ神事は7月31日午後7時から行われます。お時間のある方はぜひ行ってみてください。